パッサナーのブログ

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休日午後の博物館訪問、北海道博物館 2 - 常設展示の意義と面白さについて考える

(2021.01.31、北海道博物館、マンモスゾウの復元全身骨格)

記事は前回の続きです。

昨日の午後に訪問した北海道博物館ですが、入場券を購入するため受付に向かいます。
北海道博物館の入場料は一般が600円です。
これまでは、来る度に入場料を払っています。
ふと、年間パスポートを購入してはどうかと考えました。
年間パスポートは1,100円ですので、2回入場すると元が取れます。

(なお入場料は4/1から、一般は800円、年間パスポートは1.500円に改定されました。)

これまで訪問する度に入場料を払っていたのは、繰り返し訪問するという発想がなかったからです。
しかしこのときには、繰り返し訪問するという予感がありました。
予感というよりも意志です。
今後、北海道博物館に積極的に関わって行こうと考えました。

北海道博物館のような総合博物館は、展示の主体が常設展示です。
常設展示は博物館が訪問者に伝える情報のうち、根幹部分を担うため、基本的に展示内容が固定されています。
どの学問もそうですが、情報の根幹部分は堅固で流動性は低いです。
従って、1度博物館を訪問した人は常設展示に関する限り、2度目に訪問する必要を感じません。

実際は常設展示も、展示内容の小規模な変更は行われています。
北海道博物館でも、新たに収集した資料や、劣化防止のため滅多に展示できない資料を展示する、クローズアップ展示というコーナーを設けています。
しかし、こうした展示内容の変更は小規模で、派手なものでもありません。
従って、これを目的に2度目以降も訪問してもらうのは難しいです。

2度目以降も訪問してもらうためには、特別展や企画展などの開催が必要です。
メインは特別展や企画展になりますが、せっかく来たから常設展も見学しよう、ということになります。
その意味で、特別展や企画展は大事です。

常設展は博物館が訪問者に伝える情報の根幹部分を担う、重要な展示です。
常設展示で情報の根幹部分を知ることには意義があります。
根幹部分を知ることにより、博物館が受け持つ分野の体系をつかむことができます。
それにより、個々の展示資料を個別のものとしてだけではなく、体系のなかに位置づけて認識することができます。

北海道博物館は複数回訪問していますが、常設展は毎回見学しています。
展示内容は大きく変化しませんが、飽きません。
それは、北海道博物館の常設展が質、量とも随一であるということもありますが、理由はそれだけではありません。

1度常設展を見学しても、展示している資料やその解説をすべて覚えている訳ではありません。
2度目以降の訪問で常設展示を見学すると、そう言えばこんな資料があったな、そう言えばこんな説明があったなと、思いだします。

1度目に見学した資料や説明は、その後思いだされることはありません。
それが、2度目の見学で記憶の底から引き揚げられます。
この引き揚げ効果が、2度目以降の見学の意義です。

勉強のように、知識として覚えるというものではありません。
展示資料を目の前にし、その解説を読む。
この体験が博物館ならではなのです。

なお、解説を読む行為は、資料が展示されていなくとも、博物館ならではの体験となる場合があります。
壁に掲げられた大きな解説パネルを読むことは、読書とは異なる体験です。
大きなパネル、大きな文字、添えられた大きな写真や図版。
こうしたスケール感は、読むという行為に読書とは異なる感覚を与えます。
それだけでも、常設展示を見学する甲斐があります。

受付で年間パスポートを購入し、上着と鞄をロッカーに入れ、身を軽くして展示室に入ります。
何度も見学した常設展示ですが、来る度にワクワクします。
前回見学した資料のすべてを憶え、読んだ解説のすべてを憶えている訳ではありません。
むしろ、ほとんど忘れています。
だから、何度訪問しても面白いのです。