前回に引き続き、
生涯学習班の、
調査の実際について、
書きます。
調査は、
相模原市立博物館と、
福島県立博物館について、
これらの博物館が、
生涯学習の拠点として、
ふさわしい活動ができている、
要因と背景を、
明らかにするものです。
調査した資料は、
相模原市立博物館の、
ウェブサイトの資料と、
年報、
活動評価報告書、
です。
また、
学芸員資格取得の、
学習で使用した、
博物館概論、
生涯学習論、
博物館教育論の、
3冊のテキストからも、
アイディアをもらいました。
最終発表では、
自分が分担した、
相模原市立博物館について、
生涯学習の拠点として、
ふさわしい活動ができている、
要因と背景を、
まとめることができました。
しかし私は、
相模原市立博物館を、
調査する前に、
生涯学習とは何か、
理解する必要が、
あると思いました。
それが理解できれば、
博物館と生涯学習の間に、
関連性を、
見いだせます。
そこではじめて、
相模原市立博物館が、
生涯学習の拠点として、
ふさわしい活動ができている、
要因と背景を、
調査する意義を、
感じることができます。
逆に言うと、
博物館と生涯学習の間に、
関連性を見いだせないまま、
調査することは、
できませんでした。
そこで、
実際の調査においては、
相模原市立博物館の、
事例を検討する前に、
生涯学習とは何か、
理解するところから、
始めました。
ここで助けになったのは、
やはり、
学芸員資格取得の学習で、
使用したテキストです。
生涯学習論で使ったもので、
笹井宏益・中村香,『生涯学習のイノベーション』,2013,玉川大学出版部、
です。
このテキストは、
一文一文がしっかりとしており、
全体として整合性もあり、
納得しながら読めました。
読み物としても、
面白いです。
このテキストからは、
生涯教育について、
以下のような理解を得ました。
① 生涯学習はまず、
理念として存在すること。
② 日本の教育政策は、
生涯学習の理念に基づいて、
展開されていること。
③ 生涯学習の基点は、
フランスの、
ポールラングンが提唱した、
生涯教育あったこと。
④ 日本を含む各国で、
生涯教育から、
生涯学習への転換があったこと。
⑤ 生涯学習の理念の、
実現を担う一翼として、
博物館が存在すること。
これらのことを理解して、
ようやく、
相模原市立博物館の事例調査に、
着手できました。
生涯学習について理解し、
まとめるのは、
時間がかかりました。
調査の発表には、
中間発表と最終発表がありますが、
中間発表の、
私の担当部分は、
ほとんどの時間を、
生涯学習とは何か、
に費やしました。
また、
中間発表の際は、
生涯学習の理解は、
事例調査の前段に位置する、
ということで、
この部分を、
発表の最初にもってきました。
(班員のAさんに、
このことについて相談し、
OKをもらいました。)
いきなり、
相模原市立博物館の、
事例調査に進む手も、
あったかも知れません。
しかし、
生涯学習の理解が、
不十分なままでは、
そもそもなぜ、
博物館が、
生涯学習の拠点となり得るのか、
自分のなかで、
腑に落ちません。
その状態では、
相模原市立博物館が、
生涯学習の拠点として、
ふさわしい活動ができるている、
要因と背景を明らかにする、
という調査は、
できませんでした。
調査にあたっては、
博物館と生涯学習に、
関連があることの必然性を、
理解する必要があった、
ということです。
長くなったので、
ここで区切ります。
次回は、
班としての、
作業の進め方、
発表のしかた、
などについて書きます。