昨日、カメラ専門店、カメラのキタムラ札幌・羊ケ丘通り店で証明写真を撮影してきました。
証明写真は普段、証明写真機で撮影しますが、写真のサイズが一般的ではなく、いつも利用している証明写真機では対応できません。
大学院の学籍簿に貼る写真で、サイズは縦38×横33mmです。
証明写真機は駅やコンビニ、ショッピングセンターなどに設置されています。
そうした所で、このサイズに対応する証明写真機を探しましたが、見つけることができません。
そこで、カメラのキタムラにお願いすることにしました。
カメラのキタムラは全国チェーンで、大きな店舗から小さな店舗までがあります。
私の利用した羊ヶ丘通り店は比較的大きな店舗で、撮影スタジオを備えています。
(カメラのキタムラの撮影スタジオは、スタジオマリオといいます。)
また、証明写真撮影用のブースも別に備えています。
(ブースは間仕切りした小さな空間のことで、文字どおり、スタジオよりは小ぶりです。)
入店し、カウンターで証明写真の受付をします。
写真のサイズは自分でも測っていましたが、改めて店員に学籍簿を見せ、写真を貼る枠の大きさを確認してもらいます。
定規で厳密に測ると1mm未満の半端がでます。
1mm未満で写真を切るのは難しいので、半端を切り上げるか切り下げるかについて店員と協議し、切り上げることにしました。
切り下げると、写真を張り付けたときに枠内に余白がでます。
僅少とは言え、余白は気になります。
それよりは、ギリギリ枠線をはみ出しても、余白がでるよりはよいという判断です。
こうした子細なことについても、店員は真剣に考えてくれました。
撮影は撮影スタジオのスタッフが行います、女性の方でした。
証明写真撮影用のブースに案内され、撮影前の身だしなみチェックを行います。
ブース内の壁には姿をチェックするための鏡がかけられており、ティッシュや顔のテカりを抑える油取り紙、ヘアピン、ヘアスプレーが備えられています。
この辺りは、写真専門店ならではです。
服はオリーブ色のスエットを着ていましたが、さすがにこれは脱いで、下に着ていた白シャツにしました。
ノーネクタイのカジュアルシャツですが、履歴書ではないので問題はないでしょう。
顔や髪も、午前中に入浴しているので問題なし。
ササっと髪を整える程度です。
スタッフに準備ができた旨を伝え、撮影が開始されます。
背高の三脚にセットされた大型カメラに、撮影に対する期待がいやがうえにも高まります。
スタッフに色々と指示されます。
「お顔が曲がっているので、もうちょっと右に、あ、行き過ぎたので左に戻して。」
「ちょっと顎を引いて、あ、いいですね。」
証明写真機の自動音声も、あれはあれで合理的でよいのですが、こうしてスタッフに声かけしてもらうのは楽しいですね。
「はい、撮りますよ、3,2,1」、パシャっ。
これはもうエンタメです。
娘が小学校に上がるとき、写真スタジオで撮影したことを思いだしました。
9年前、仙台に住んでいるときで、利用したのはカメラのキタムラ仙台・泉店です。
当時は写真の趣味が高じており、このお店にはよく来ていました。
撮影スタッフは女性で、撮影の間盛んに娘に声をかけていました。
娘をその気にさせ、よい表情を引きだすためです。
「はーい、とりますよー、じゃぁ、こっち見てくれるー、あっ、いいねー。」
一生懸命に撮影してくれました。
お陰でよい笑顔の写真がとれ、それは今でもリビングに飾ってあります。
そんなことを思いだしながら撮影スタジオをのぞいていると、時節柄ひな人形が飾られています。
2月1日から3月31日まで、ひなまつりパックという撮影プランが展開されていました。
その他、この時期に需要のある入園入学・卒園卒業撮影や、七五三、お誕生日、お宮参り、百日祝い・お食い初め、桃の節句(これがひなまつりパック)、端午の節句など、子ども向けの撮影プランが展開されています。
洋服掛けには和装・洋装の子ども向け衣装がたくさんかけられています。
親にとって子の成長は何よりも大切です。
こうした区切りに合わせた記念写真の撮影は、子の成長を実感できるまたとない機会です。
撮影場所、撮影機材、撮影スタッフを準備し、いつでも撮影できる体制を整えているのは、親の子に対する愛情への理解があればこそと感じます。
経営であるからには営利が目的です。
しかし、カメラのキタムラ仙台・泉店での撮影の様子や、羊ケ丘通り店の撮影スタジオ内に置かれたひな人形や子ども向け衣装、七五三を始めとする各種行事に合わせた撮影プランなどには、親の子に対する愛情への理解と、それを写真という形にしようとする真心が感じられます。
私が依頼した証明写真も同じです。
一般的ではないサイズを、きちんと定規で測り、1mm未満の半端をどうするか考え、しっかりと撮影し、完成度の高い証明写真に仕上げてくれる。
私のニーズを的確にくみ取り、それを形にしてくれました。
ここには、私という客が何を求めているのか、何に困っているのかへの理解がありました。
また、それを何とか解決しようという真心もありました。
今回の証明写真の撮影を通し、真心を感じるところがあったので、それについて書いてみました。